
「YouTube」ネタです、かっこよすぎてクラクラしちゃいました。
安全地帯の玉置浩二さんの歌を聴いてぶっ飛びました。
今までまったくのノーマーク。
どちらかというと苦手なタイプでした。
ところが何かの拍子で玉置さんの「今」に近いlive映像を観たら、こんなにもすごいアーティストが存在していたのかとびっくり ! です。
世界観が半端ない。
うまいとかヘタとかそんな次元ではなくて、たたただスケール感がでかくてものすごいものを感じました。
同じ曲でも昔のそれとは大違い。
幅が拡がっている。
奥行が深まっている。
彩度が強くなっている。
コントラストがクッキリしている。
なんと表現していいのかわからないほど、素晴らしい物語を奏でてくれています、全身全霊で。
文字通り全身全霊なのです、まったくの手抜きがない。
200%の表現力というか。
彼独特の文字通り、唯一無二の世界です。
私はあまり生まれとか民族とか、そういうものは気にしたことがないのですが、きょうはじめて日本人に生まれて日本語で玉置さんの曲を聴くことができたその感動に我ながら驚いているほど。
なんでも玉置さんは過去に急性膵炎で一度音楽活動を休止していたんだとか。
膵炎というのは、大きすぎる期待のために、何かがうまくいかないとものすごく落ち込んだり怒ったり。つまりアップダウンの幅が半端ではない人がかかりやすい病気なんだそうです。急性、なのでその時に何か大きなアクシデントが発生したのか。
いずれにしても激情型なんでしょう、良くも悪くも。
が激情型だからこそのこの世界観なのですね。
ふり幅が大きい、ブラスもマイナスも。
人が感じないところまでしっかりと感じきる才能のある人のようです。
繊細で感性豊かな方。もしかしたら豊か過ぎて自分で持て余してしまうほどなのかもしれません。
ですから、プライベートもデコボコが大きい。
著名人の場合、その「ボコ」の部分がクローズアップされて報道されることも多いので、この音楽性に触れる機会のない人にとってはちょっと不思議なタイプ ? で終わったりしてしまうのかもしれません。
まさに今までの私はそんな一人だったのだと思います。
好みの問題はあるにしても、私自身は素晴らしぎる「アート」に出逢えて大満足です。
玉置さんの歌を聴いて、世界観に触れて思いました、歳をとって、たくさんの経験を重ねてきて、たくさんの傷や痛みを味わってきたものがすべて作品、歌唱、演奏にあらわれています、そのステージングそのものが彼の年輪を物語っています。凸も凹もすべてが彼の命の糧。
人生ってなんて味わい深いものなんだ、歳をとるってなんてかっこいいんだ、と拍手喝采。
確か桃井かおりさんだったかが「蛇って歳をとるほどに柄が綺麗になるのよ」と歳を取る、歳を重ねていくことの魅力を比喩的にお話されている記事をみたことがあります。
その時は「へぇ~、そうなんだ」ぐらいでしたが、まさにきょう、歳を取るからこその味わいというものがあって、それがにじみ出ている人って本当にかっこいいな、と感じました。
おそらく私たちには誰の中にも「若さこそかけがえのない魅力」だと感じているところがあるのではないでしょうか。
そうでなければ「アンチエイジング」なんて言葉がこんなにも流行るはずはないのではないかと。
アンチというのは抗いの意味ですから、血管を収縮させて、また不快ホルモン優位に向けてしまうことが多いもの。
もちろん緩みっぱなしではいけないけれど、「アンチ」が強すぎるのはある意味、自己攻撃につながる場合があって。
女性の場合、綺麗に歳を取るという言い方もなされますが、私にはかっこいい歳の取り方があるんだと、その想いの方が断然ハートに響きました。性別関係なし。
玉置浩二さんが唯一無二の芸術品であると同時に、私たちも、どんな人でも唯一無二の芸術品なのです、きっと。
その視え方、あらわれ方の違いはあるでしょうけど。
そして歳を取るということは確かに肉体的に=老化の部分もあるかもしれないけれど、年々変わっていくその様は自分仕様のマーブル模様を塗り上げていくようなものなのかもしれません。
女性の美貌、容姿などの衰えを「劣化」と騒ぐ人たちも多いけれど、そして私自身ももちろん気になるけれど、その刻まれたシワの中や肌のゆるみ加減の中に、その人が歩んでいる、かけがえのないゆったりとした時の流れを感じたり、その人だけが感じているだろう心の機微を見出したり。そんなふくよかでしなやかなハートの持ち主になれることこそ、真の人生の醍醐味なのかもしれませんよね。
私は今、かっこよく歳を取れるその事実に感激しています。
スケール感は全然違うかもしれないけれど、そんなのあたりまえ。一人ひとり人生の課題が違うんですから。
私なりのかっこよさをまずは自分が受け止められるようになりたい。
かっこよくない自分も含めて受け容れたい。
心の底からそう思えました。
生きていくその軌跡がすべてその人の宝物になる。
Live。
生きている。
生存している。
息をしている。
素晴らしき命、素晴らしき体験ですね。
命の限り輝く。
今、この瞬間の自分の煌めきに心からの誇りを。