親からの自立「個別主義」

個の尊重と自尊心の確立。

 

やっとたどり着きました。

 

私たち日本人はたいていの場合、「個」が確立できていない。同時に自尊心が確立されていない。

 

「個」を確立して、はじめて自尊心が確立されるんだそうです。

 

この「個」の確立を「個別主義」と言います。個別主義とミーイズムと呼ばれる私中心主義は似ているようでまったく異なるもの。前者は大人として親離れし、同時に自立した状態のことを指します。後者は「私だけをみて」「私だけを大切にして」という子供っぽい依存心によるものなんだとか。

 

日本人は幼い頃から「個」の確立より「和」の一部としての自分を求められるところから、どうしても「個別主義」に至りにくい。自分自身の選択というより、社会の選択によって親に依存した私中心主義にとどまりやすくなっています。

 

私自身もそうです。まったくその自覚はなかったのですが、「そういうことなんだ」、やっと事実らしきところに到達することができました。

 

「個」の確立とは、「私は私のままでいい」「私はこういうことをするために生まれてきたんだ」と明確な人生の目的がみえてくるような健全な自己肯定がなされている状態のことを言います。そう、それが「自尊心」の確立。まさに「私は私自身のままであっていい」という感覚です。

 

同時にこの裏には、時に孤独を感じたり、自分自身の選択に責任をもったり、という、大人としての辛さが伴う場合もあります。それでも一旦「個」が確立すれば、その後の生き方が今までよりずっとスムーズになるという喜ばしい状況が見えてくるそうです。

 

私の場合、ここまで5~6年の月日を必要としました。もっとも過去の生き方すべてが今に通じているという捉え方をすれば今まで生きてきた分と同じだけ、自分と向き合ってきたことになります。なんとも長い旅でした。最後の大詰めにつながったのは、ここ一年徹底的に自愛・self loveに向き合ったことでしょうか。

 

すべて「私流」で突き進んできましたが、結果的に「やっとその時が来た」という感触を得ることができました。おかげさまで前エッセイセルフでシルバー・バイオレット・フレームでのヒーリングでお話しているように、セルフでできる「トラウマ・セラピー」あるいは「トラウマ・ワーク」、私流ではありますがメソッドとして完成しました。

 

私たちには必ずトラウマがある。トラウマというのはこころの傷のこと。自分自身にその認識がなくてもこころに傷のない人はこの世に存在しないと言えるでしょう。

 

まず、「自分にはトラウマがある」と受け容れる。これがスタートになります。どんなトラウマなのか、重症なのか軽症なのか、そんなことを少しずつ紐解きながら、過去の痛みに負けてしまわない範囲で自分自身でケアをしていくことができる、と自分自身に信頼を寄せる。それが次なる一歩。そして徐々に掘り下げながら自分自身をさらに傷づけることがないように穏やかな癒しを体感できるようなメソッドを考えました。何かの道具を使ったり、は一切ありません。すべてご自身の意識のみ、です。

 

トラウマ、こころの傷をわざわざ掘り返すのか、とか心理学者・アドラー理論のように「トラウマは存在しない」という説があるじゃないかとか、さまざまな考え方が出てくるはずです。実際トラウマ・セラピーはデリケートな部分とコンタクトするわけですから、ご本人の勇気と共に強い信頼関係が求められることになるはずです。何より「依存状態」から「個別主義」への自立を目指すのですから、お互いにそれなりの覚悟が必要です。

 

それでも健全な自尊感情を抱けることがどれだけ幸せなことなのか、私自身の体験からお伝えすることができます。私はあるトラウマによって長い間強い承認欲求に苦しまされてきましたが、今、外からの承認に頼る必要はなくなったと、こころの真ん中がホッとしてくれています。やっと「親」のエネルギーから自立ができました。

 

ご縁のある方へ。どうぞ、苦しみの時間をご自身で歓びにかえてください。そのお手伝い要員として、私のような人間がいることを受け容れてくださったら、何かのひかりが見えてくるのではないでしょうか。

 

6年間かけて徹底的に自分の闇に向き合った私ですから、ご安心ください、あなたのドロドロに驚いたりはしませんし、そもそもドロドロのない人なんてこの世に存在しないという事実をいやというほど知り尽くしてもいますから。

 

きれいごとの人生より本音の人生を選びたい。もしもあなたがそう感じるのなら、私はあなたのパートナーになれると思います。必要な期間だけのパートナー。

 

もちろん一回ですべてが解決することはありません。だからと言って一生のパートナーというつもりはありません。トラウマが癒されるプロセスを数回実感していただければ、その後は真の「セルフ・ケア」につながっていくはずです。

 

トラウマがあまりにも深刻と感じられる場合は、ふさわしい専門家との出逢いを提案させていただきます。お互いの相性は何より大切ですものね。お互いの自己責任を再確認し合いながら共に納得のできる方法で進みましょう。

 

 

 

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※ 追記

 

参考『インナーマザー~あなたを責めつづけるこころの中の「お母さん」』 斎藤学著

 

はじめてこの著書を読みました。著者がどういう人物で、どういう性格をしているのかは深追いしていません。この本に関しては個人的に「素晴らしい」の一言です。

 

その直前に『身体はトラウマを記録する~脳・心・体のつながりと回復のための手法』(ベッセル・ヴァン・デア・コーク著)という、同じようなテーマの書籍を手にしていたのですが、20数ページ読んだだけで自動的に「セルフ・トラウマ・セラピー」が始まってしまい、いまだにページを進めることができないまま。

 

傾注するでもなく、けれどしっかりと読み進めたいジャンルの本、二冊、です。

 

こころに痛みがあるからこそ、私たちは真ん中に戻れる。痛みそのものへの敬意、命そのものへの尊重と愛。

 

自尊感情が確立しているからこその視点なのでしょうね。

 

以前私はある専門家のトラウマ・セラピーの本を執筆したことがあります。当時、自分にトラウマがあるなんて思いもしなかった。それでも何とか書き上げることができていた、ということは、潜在意識の何かが私を引っ張ってくれていたのかもしれません。

 

セルフでトラウマを癒すプロセスで気づきました。こんなにも私たちは繊細で愛おしい存在だ、ということに。同時に輝ける素晴らしき存在だ、そう創られている、ということに。私たちは自分の存在にもっと自信をもっていい。

 

 

 

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