大切な人との癒着コード、続々と外れる

癒着、という言葉。あまり良いイメージはないですよね。

 

人間関係において「癒着」あるいは「癒着体質」などと表現した場合、心理学用語だと思っていただいていいかもしれません。あるいはエネルギー的なもの。

 

例えば母子癒着、という言葉があります。これは文字通り、母子でのエネルギーがべったりとくっついてしまい、母親の意識なのか子供の意識なのか、どちらも区別がつかなくなって、お互いにお互いの感情を感じてしまう、といった関係を示す言葉です。

 

簡単にいうと、お互いの線引きがきちんとなされないまま、エネルギーが接着剤のようなものでベッタリとくっついてしまったような状態を意味します。子供が小さい場合は時にそういうことがあっても不自然ではないのですが、日本の親子は子供が成人になってもこの関係がかなり多いとされています。

 

言葉をかえると「共依存」の関係。お互いにお互いの考え方や意識を頼りにしすぎる関係のことです。

 

私自身、これらがなんであるか、もちろん目には見えないものですし感覚的なところでの理解しかありません。ところが先日ふと浮かんできたのです、私たちは大切な人ときちんと線引きされている場合は少なく、特に、かつて恋人だった人や親友、あるいは共感意識をたくさん持ってくれた仲間たちに対して、知らず知らずのうちに「癒着」しているケースが多いのではないかと。

 

そう、まさに私の中に私以外の人の意識がたくさん入り込んで何が自分の意識で、何が人の意識なのかわからなくなってしまっている状態が明確に私の人生に影響を与えている、ということが突然浮かんできたのです。

 

そういえば。と思う節は少なくなく、例えば自分の〇〇なところ、実はあの人の〇〇なところとソックリ。自分のバツバツなところは、まさにあの人自身だ、と次から次に浮かび上がってきました。

 

そっか、これが癒着コードだ、これが境界線の引けていない関係だ、と。

 

そこで、それらの意識が私の中から出ていってくれるように、そしてベストの形で本来あるべきところに戻れるように、そんな作業を自分なりの方法でやってみました。

 

すると、本当に不思議なんですが、自分の身体が軽くなっているのを感じます。さらに、こころも軽くなっているようで、以前だったら引っかかる何かがまるで引っかからない。なるほど、あの意識はやはり私のものではなくてあの人のものだったんだ、ということがかなりクッキリとみえて来ました。

 

一般に「境界線を引く」という方法はいろいろあるようですが、以前も何回か試みてもうまくいかないことが多く、今回の結果にわれながら驚いている状態。

 

その一番のポイントは、その人がいなくなって自分の人生に何か不都合が生じるか、ということを明確に認識したことです。今までの人生ではとても大切な人だった。けれど将来的にその人がいないと私は生きていけない状態になるのかしら。そのことを一人一人、ウソ偽りのない気持ちで考えた結果、「あれ ?  この人と私は共依存だ。それを手放さないのは私自身だ」ということがわかり、「私の人生の責任は自分でとる」と決めた途端、これまでどうやっても手放れしてくれなかったお相手の意識がするすると抜けて行ってくれたのです。

 

こうやって抜けて行ってもお互いの縁が切れることはありません。お坊さんが書いた人間関係の本などによく出てくる表現なのですが、「執着を手放して自分自身が自由になる」という状態です。絶縁を意味するものではありません。

 

とにかくスッキリ。この作業はお相手のためにもなるはずです。もしもお相手がさらに依存の関係を望んできたとしても自分には依存の必要はない、と自分自身に言い聞かせることで、お相手とのより良い関係がみえてくることでしょう。場合によってはその方とは疎遠になり、新たな出逢いが生まれることもあるかもしれません。

 

セルフでのこうした作業を一般的には「ワーク」と呼びます。私は「ワーク」苦手人間なのですが、これは必要だ、と感じた途端、自然な流れでワークに取り込むことができました。

 

今の私にはそれが必要だった、ということなんですね。

 

 

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※ 追記 当エッセイの前のエッセイはこちらです。魔女狩りの呪縛、今、解放のチャンス !

こちらも同じようなテーマのエッセイです。親からの自立「個別主義」  

 

春は解毒の季節です。体内の「心身」のゴミがスムーズに排泄されやすい季節。このチャンスを活かさないという手はありません。

 

自分の中の今の自分に必要でなくなったもの、「ありがとう」と言ってドンドン身軽になろう、とそんな楽しみを今味わっているところ。

 

季節が味方してくれます。自然は私たちのこころからの味方ですから。

 

 

 

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